定年退職して二人だけの時間が出来て初めて知った趣味嗜好の相違

お互いに地方都市から進学就職で東京に来てたまたま近所に居住していたことから若者の集い等サークル活動を通じて知り合い結婚しました。4人の子供をもうけ私の実家近くに我が家を新築し、私も一生懸命働き、妻も子育てに奮闘してくれ子供たちも全員自立しました。

60歳で定年を迎え65歳まで関連企業で働き65歳でリタイアしました。まだまだ働けるつもりでしたが、妻からストップがかかり在宅となりました。4人の子供がそれぞれ家庭を持ち子供(私たちからすれば孫)が生まれ共働きの世帯で何かあればじじばばの支援を要請してきます。それに対応する為に在宅を余儀なくされました。といっても、年中忙しいわけではなく殆ど二人きりでいます。

働きづめの人生でこんなゆったり過ごした事が無く、掃除をしたり買い物に付き合ったり慣れない料理を作ったり洗い物をしたり、こんな事を言うと世の女性を敵に回しかねませんが、大したことはしていません。

比較的社交的な私は、地域の人たちの交流を大切にしておりますのでまだ救われますが、そうでなかったらボケは必ず襲ってきます。そう実感しました。

そんな時、私と妻の趣味嗜好の違いが歴然としている事に気がつかされました。
日中、二人でいるとテレビをつけます。私はテレビを視聴するという感覚があまりありません。ですから、妻が見ている番組を見るともなく見ています。何を見ていても良し悪しはなく要するに何でもいいんです。

ただ、ある番組を見ている時に他へ突然変えます。見たいものがあるわけではないので、何を見ていてもいいのですが、突然変えるのには閉口しました。そのうち、テレビにあまり関心が無いので、パソコンをしながら音楽を聴いています。

どちらかというとクラシック・ポピュラー系が好きなのでその種の曲をながしています。すると、「ずいぶん高尚ですこと」と皮肉っていきます。ちょこちょこ外出もします。働いているうちはなかなか顔出しできなかった近所の友達のとこに行きます。「行くところがいっぱいあっていいですね!」とあきれています。

家に閉じこもりがちな妻からすれば信じられないといった体です。今ハマっている事があります。浴室の掃除です。毎日1時間くらいかけて外せるもいのは全て外し水けをふき取り床壁天井の乾拭きまでします。毎日です。ホテルの浴室仕様です。一番風呂に入る妻には感謝されるところですが、「そんなにきれいにしなくても大丈夫じゃないの?体が痛くなって寝込んだら私が大変だ」こんな風です。妻は広く浅く、私は狭く深く。

これは趣味嗜好の違いではない。お互いを理解しようという意識の欠如ではないか?それぞれが感謝の気持ちを持って接していれば思いは変わってくる。働いて当たり前、家の事をするのが当たり前。そこから脱却しないとお互いを理解することなどできないと痛感しました。

妻と出会えたことに感謝。自分が仕事を全うできたのも妻がいてくれたおかげ。子供たちが自立し幸せに暮らしているのも育ててくれた妻のおかげ。そう思えば、これからの人生、妻への感謝の思いと共にありたい。勿論、結婚は正解です。